新型コロナウィルス(病原体名はSARS-CoV-2 病気名はCOVID19)へのいろいろな症例報告が集まってきており、だいたいの概略がわかってきました
以前取り上げた厚生労働省のガイドラインも改訂され
第2.2版が発表されています
- 感染経路 飛沫感染主体
- 潜伏期 1日-2週間 暴露から5日程度で発症 発症2日前から発症1週間が感染力高い 基本的には咳、端、飛沫であり、便、血液、尿などにはあまり含まれない
- 症状 発熱、呼吸器症状(咳嗽、咽頭痛、鼻汁)、頭痛、倦怠感 下痢や嘔吐はまれ 嗅覚、味覚異常もある
- 重症化リスク は65歳以上、呼吸器疾患、腎臓病、糖尿病、高血圧、心疾患、肥満
- 検査 白血球はあまり増加しない 重症化マーカーとしては血栓系(Dダイマー、CRP上昇、LDH上昇、トロポニン上昇)や血清クレアチニン上昇、KL-6上昇などがある
- 画像検査 CTが有用 無症状でも所見あり 初期は両側肺野に淡いすりガラス陰影
- 検査は PCR法、LAMP法 SARS-CoV-2特異的配列をPCRで増幅し検出 検査時間が数時間と長いことと専用機械がある施設が限られること、 抗原検査はウィルスが産生する特異的抗原を検出する方法で特異度が高いので抗原検査で陽性だったらPCRは不要だが、ある程度ウィルス量が少ないと検出できない可能性があるため、スクリーニングには使えない
- COVID19肺炎 重症のH型の前に軽症のL型(肺のダメージがまだ少ないのに低酸素血症)があること あと、陽圧呼吸(人工呼吸)や腹臥位療法への反応がよく、特にL型の間にこれらの治療をすれば回復しやすい
- 血栓症がおこると重症化しやすい
- 薬物療法 現在保険適応があるのはエボラ出血熱用に開発されたレムデシビルとデキサメタゾン(ステロイド)の2種類だけ アビガンは臨床試験という扱いです
- 感染対策は一般に言われている、マスク、ゴーグル、エプロンと換気が大事です
みなさんはプロとなるべき人なので、マスコミや不確かな知識でいたずらに不安をあおる人たちに惑わされないようにしましょう